パーソナルサウンドプロファイル設定後の音質は驚異的
——これが1年使い続けた率直な結論です。
透明デザインで注目を集めるNothingブランドのワイヤレスイヤホン、Nothing Ear (2024)。
定価22,800円(税込・Nothing公式価格)という価格ながら、ハイレゾ対応、最大45dBのアクティブノイズキャンセリング、パーソナルサウンドプロファイルなど、フラッグシップクラスの機能を備えています。
発売から1年以上が経ち、セール時期にはお得に入手できるチャンスもある今、改めてレビューをお届けします。
Nothing Ear (2024)の3行まとめ
- パーソナルサウンドプロファイル設定後の音質は、この価格帯を超えた実力
- 透明デザインの所有感と、専用アプリによるカスタマイズの自由度が魅力
- ただし、長期使用ではバッテリーの左右差が出やすい傾向あり。割り切った使い方が吉
率直にお伝えしたい弱点として、バッテリーの左右差問題がありますが、それ以外は未だ十分にオススメできる機能が満載です。
「1~2年しっかり使い倒す」と割り切れるならコスパは抜群。
実際、バッテリーの問題がなければ、私自身買い替えを検討しなかったくらい気に入っています。
- Nothing Ear (2024)の音質はパーソナルサウンドプロファイルでどう変わるのか
- ノイキャン・外音取り込みの実力と限界
- 透明デザインの所有感と実用性
- ハイレゾ対応(LDAC / LHDC 5.0)のメリットと制約
- 1年使って見えてきたバッテリーの課題
- どんな人に向いていて、どんな人には向かないのか
ホノブ【この記事を書いた人】
ホノブ|30代・2児の父。ワイヤレスイヤホンを複数機種使い比べてきたガジェット好き。Nothing Ear (2024)は発売直後に購入し、1年以上日常使いしてきました。
はじめに:Nothing Earシリーズのネーミングについて
Nothing Earシリーズを語る際に押さえておきたいのが、それぞれのネーミングです。
初代を「Ear (1)」、第2世代を「Ear (2)」とナンバリングしていましたが、第3世代はナンバリングなしの「Ear」として2024年に発売。
ところが2025年発売の第4世代では「Ear (3)」とナンバリングが復活しています。
第四世代なのに商品名はEar (3)という、なかなかのややこしさです。
さらに、定番モデル「Ear」の他に、廉価版の「Ear (a)」も存在します。
本レビューは第三世代を対象としていますので、「Nothing Ear (2024)」と、発売年を併記して表記していきます。
| 世代 | ネーミング | 発売年 |
|---|---|---|
| 初代 | Ear(1) | 2021 |
| 第2世代 | Ear(2) | 2023 |
| 第3世代 | Ear | 2024 |
| 第四世代 | Ear(3) | 2025 |
製品仕様
主なスペック(Nothing公式サイトより)
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| ドライバー | 11mmダイナミックセラミックドライバー |
| アクティブノイズキャンセリング | 最大45dB(高・中・低・適応型の4モード) |
| バッテリー | ANCオン時 最大5.2時間/ケース併用 最大24時間 |
| 高速充電 | ANCオフ時 10分充電で最大10時間再生 |
| 防塵・防水 | IP54(イヤホン)/ IP55(ケース) |
| 対応コーデック | SBC / AAC / LDAC(最大990kbps)/ LHDC 5.0(最大1Mbps 24bit/192kHz) |
| 定価 | 22,800円(税込・Nothing公式価格) |
| その他機能 | パーソナルサウンドプロファイル、デュアル接続、低レイテンシーモードなど |
独創的な透明デザイン
Nothing Earシリーズ最大の特徴は、なんと言ってもその透明デザインです。


イヤホン本体もケースも透明で、内部の基板が見える。
この「見せるデザイン」は、単なる視覚的インパクトだけでなく、所有する喜びを感じさせてくれます。
テーブルの上に置いておくだけで話題のきっかけになることもしばしば(「それ何?」とよく聞かれます)。
この価格帯でこれだけユニークなデザインを実現している点は高く評価できるでしょう。
「個性を楽しむ」という観点では、他の追随を許さない魅力があります。
本体とケースはそれぞれIP54/IP55という防塵防水性能を備えており、日常使用には十分。
ワークアウト時の汗や急な小雨程度であれば問題なく使えます。
アクティブノイズキャンセリング:普段使いには十分な実力
Nothing Ear (2024)は最大45dBのアクティブノイズキャンセリング性能を備え、高・中・低・アダプティブの4モードを選択できます。


カフェや図書館、昼休みのオフィスといった環境では十分に効果を発揮。
エアコンの音やPCのファン音などの低周波ノイズは効果的に打ち消されます。
自宅での作業やちょっとした読書には全く問題ありません。
一方で、電車内やバスなどの騒がしい環境では多少限界を感じる場面も。
人の声などの中高音域は完全には遮断されず、「音が消える」というより「静かになる、遠くから聞こえる」という印象です。
とはいえ、この「ふんわり静かになる」感じが個人的には結構好きだったりします。
完全遮断よりも周囲をうっすら感じられる方が安心、という方には相性が良いかもしれません。
価格を考えれば十分に優秀。
ただし、「電車の中でも完全な静寂がほしい」という方には、もうワンランク上の製品を検討した方がよいでしょう。
外音取り込み:実用的だが、自然さでは課題あり
外音取り込み機能も、価格を考えれば十分に優秀です。
ただ正直に言うと、やや機械的な響きが残ります。
マイクを通している以上ある程度仕方ないのですが、「まるで付けていないかのよう」とまでは言い切れません。
カフェでの注文時やコンビニのレジ応対で、若干聴き取りにくいと感じることが時々ありました。
その一方で、電車内のアナウンスはよく聞き取れるので、降りる駅の手前で外音取り込みをオンにするような使い方は快適です。



私の場合、「昼休みだけど電話が鳴るかもしれないオフィス」で大活躍。音を出さずにスマホで動画を見たり語学学習をしたり、という場面では強い味方になってくれました。
音質:パーソナルサウンドプロファイルで別物になる
Nothing Ear (2024)の音質を語る上で、パーソナルサウンドプロファイル機能は必須です。
この設定ひとつで聴こえ方が一変します。
試聴環境
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 使用デバイス | iPhone 16 Pro |
| 音楽アプリ | Appleミュージック |
| コーデック | AAC |
| 試聴曲 | サカナクション「怪獣」、米津玄師「IRIS OUT」、星野源「不思議」 |
パーソナルサウンドプロファイル未設定時
正直に言うと、かなりこもった印象を受けます。
低音が膨らみすぎて全体の解像度に影響しており、中高音域が埋もれがち。
ボーカルの明瞭さに欠け、楽器の分離感も今一つ。
この状態だけで「Nothing Earの音質はイマイチ」と判断してしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、ちょっと待ってください。
パーソナルサウンドプロファイル設定後
設定後は、文字通り劇的に変化します。


音が明らかに鮮明になり、ボーカルが前に出てきて、それぞれの楽器の分離感が向上。
低音は適度に引き締まり、中高音域も明瞭に。
全体的にバランスの取れた音になります。
しかも、このプロファイルの効き目は自由に調整でき、設定は一回きりで完了。
2万円台前半でこの音質が手に入るのか、と素直に驚きました。
さらに、専用アプリ「Nothing X」では詳細なイコライザー設定も可能。
プリセットの「バランス・低音強調・高音強調・音声」に加え、カスタムや詳細設定でさらに追い込めます。
音にこだわりたい方には嬉しいポイントです。
自分でもカスタムできますし、ネット検索すると、ユーザーが各々のイコライザー設定値を公開していたりするので、自分好みの音を探す楽しみもあります。


ハイレゾ対応:LDACとLHDC 5.0
Nothing Ear (2024)は、LDACとLHDC 5.0の2つのハイレゾコーデックに対応。
LDAC対応のAndroidスマートフォンやDAPとの組み合わせで、最大990kbps 24ビット/96kHzのハイレゾ再生が可能です。
LHDC 5.0対応デバイスであれば、さらに高音質な最大1Mbps 24ビット/192kHzでの再生もできます。
ただし、私のようなiPhoneユーザーの場合はAACコーデックまでしか対応していないため、ハイレゾの恩恵は受けられません。
とはいえ、パーソナルサウンドプロファイル設定後なら、AACだけでも十分に満足できる音質であることは付け加えておきます。
操作性とアプリ:カスタマイズの自由度が光る
専用アプリ「Nothing X」は直感的で使いやすく、各種設定を一通りこなせます。
イヤホン本体のコントロールは、つまむ動作と長押しの組み合わせ。
1回つまむ動作は再生/一時停止で固定ですが、それ以外は柔軟にカスタマイズ可能です。


バッテリー:率直にお伝えしたい長期使用の課題
冒頭でも触れたとおり、ここは正直にお伝えしなければなりません。
Nothing Ear (2024)を1年余り使ってみて、バッテリー性能に左右差が出てきました。
具体的には、右側のイヤホンだけが明らかに早くバッテリーが減るようになったのです。
ケースから出した直後の時点で左側85%・右側75%という差。
その後ANCオンで30分ほど使うと、左側はまだ70%台なのに、右側が40%台まで落ちているような状態が頻発。


充電タイミングを工夫するなど色々試しましたが、この左右差は改善されませんでした。



それまでは、デザインも音質も専用アプリの使い勝手もとても気に入っていました。しかし、このバッテリーの問題に直面したことが、買い替えを考え始めたきっかけです。
大事なことなので補足します
くれぐれも誤解のないようにお伝えしたいのですが、これはあくまで私の個体で起きたことです。
私自身が体験したことなので正直にお伝えしていますし、SNS等で似た報告がいくつかあることも事実ではありますが、サンプル数が少ないのもまた事実。
個体差の範疇なのか、構造的な傾向なのかはもちろん断定できません。
とはいえ、長期使用を前提にする場合はこのリスクを知っておいた方がよい、とは思うのです。
一方で、セール時期にお得に手に入る機会があることを考えると、「1~2年しっかり楽しんで、次の世代に乗り換える」という使い方であれば、十分にアリだと感じています。
また、私自身、自宅で気分を変えたいときに、未だにNothing Ear (2024)をよく使います。
音質が良く、音圧も十分に感じられるので、ロックやEDMを聴くのが本当に楽しいんです。
総合評価
良い点
- パーソナルサウンドプロファイル設定後の音質は価格以上の実力
- 所有感を満たす透明デザイン
- ハイレゾ対応(Androidユーザーにとって特にメリット大)
- イコライザーの自由度が高く、自分好みの音を追求できる
- 専用アプリの使いやすさ
- 発売から1年以上経ったことで、セール時のコスパが魅力的
気になる点
- 長期使用でバッテリーの左右差が出る可能性がある
- 外音取り込みにやや機械的な響きが残る
- iPhoneユーザーはハイレゾの恩恵を受けられない
こんな人におすすめ
- 2万円台で音質にこだわりたい方
- ハイレゾ対応イヤホンをお手頃に手に入れたい方(Android/DAP)
- ユニークなデザインで個性を楽しみたい方
- 音質を自分好みにカスタマイズしたい方
- 1~2年使い倒す前提で、コスパ重視で選びたい方
こんな人には合わないかも
- 3年以上同じイヤホンを長く使いたい方
- 最高レベルのノイズキャンセリングを求める方
- 外音取り込みの自然さを重視する方
【追記】次期モデル Nothing Ear (3) はどう進化した?
ここまでNothing Ear (2024)をレビューしてきましたが、実は2025年9月に後継モデルNothing Ear (3)が発売されています(第4世代なのに「Ear (3)」のやつです)。
定価は25,800円と約3,000円のアップですが、スペックを見ると「それ、まさに (2024) で気になってたところじゃん…」という進化を遂げています。
Nothing Ear (2024) → Ear (3) の主な進化点
| 項目 | Nothing Ear (2024) | Nothing Ear (3) |
|---|---|---|
| ドライバー | 11mm セラミック | 12mm PMI+TPU(新設計) |
| バッテリー(ANCオン) | 最大5.2時間 | 最大5.5時間 |
| バッテリー(ANCオフ) | 最大8.5時間 | 最大10時間 |
| ケース込み最大 | 最大24時間 | 最大38時間 |
| デザイン素材 | プラスチック | リサイクルアルミニウム採用 |
| Bluetooth | 5.3 | 5.4 |
| 独自機能 | — | スーパーマイク(ケース内蔵デュアルマイク) |
| 定価 | 22,800円 | 25,800円 |
特に注目したい3つの進化
① バッテリー保ち時間の大幅改善
本レビューでNothing Ear (2024)の課題として挙げたバッテリー問題。
Ear (3)ではケース込みで最大38時間と、前モデルの24時間から大幅に伸びています。
単体でもANCオフ時に最大10時間と、前モデルから約1.5時間の延長。
バッテリー周りの不安が軽減されているのは嬉しいポイントです。
(※長期使用時の左右差問題が改善されているかは、使い込んでみないとわかりません。ここは今後の情報に期待したいところ)
② アルミ素材採用で質感アップ
ケースとイヤホン本体にリサイクルアルミニウムを採用。
スケルトンデザインはそのままに、金属パーツが加わったことで高級感がグッと増しています。
ネット上でも「おもちゃっぽさがなくなった」「プロダクトとしての完成度が上がった」という声が多く、Nothing Ear (2024)を使っていて質感が気になっていた方にとっては嬉しい変化です。
③ スーパーマイク:ケースがマイクになる新発想
Ear (3)最大の目玉が、充電ケースにデュアルマイクを搭載した「スーパーマイク」機能。
TALKボタンを押してケースを口元に近づけることで、周囲の雑音を最大95dBカットし、クリアな通話が可能になるという仕組みです。
テレワークやオンライン会議が多い方にとっては魅力的ですね。
ただし、ネット上のレビューでは「アイデアは素晴らしいが、実際の通話品質はまだ発展途上」という声もあり、今後のアップデートに期待したいところでもあります。
ネット上の評判は?
各レビューサイトやユーザーの声を見ると、概ね高評価です。
特に「音質の進化」と「デザインの高級感」を評価する声が多く、音の歪みが減って空間表現が向上した点、低音の再現力が上がった点が好評。
パーソナルサウンドプロファイルやイコライザーのカスタマイズ性も健在で、Nothing Ear (2024)で評価されていた良い部分はしっかり引き継がれています。
一方で、ANCの性能は前モデルから劇的な進化は感じにくいという意見も。
ただし高音域の遮音性が改善されたという報告もあり、全体としてはしっかり前進している印象です。



正直に言うと、Nothing Ear (2024)のバッテリー問題に直面した身としては、Ear (3)のバッテリー大幅改善と質感アップはかなり気になります。間違いなく購入候補に入る一台です。
まとめ
Nothing Ear (2024)は、コストパフォーマンスと音質カスタマイズの自由度で勝負する製品です。
パーソナルサウンドプロファイルさえ設定すれば、2万円台とは思えない音質を楽しめます。
透明デザインの所有感、ハイレゾ対応、イコライザーの自由度——これだけの要素が揃って、この価格帯に収まっているのは見事です。
バッテリーの長期耐久性については気がかりな面もありますが、「1~2年しっかり使い倒す」と割り切れるなら、間違いなくお値段以上の満足感が得られるでしょう。
以上、私のレビューが、購入を検討されている方の参考になれば幸いです。
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