AZLA XELASTEC II レビュー|AirPods Pro 3がジムで外れない

当ページには広告が含まれます。
  • URLをコピーしました!

ジムに行き、マシンでの筋トレを終えて、エアロバイクに移る前。

首にかけたタオルで、顔の汗を拭います。

そのとき、AirPods Pro 3を着けた耳のあたりをタオルがかすめる。

「あ、今ちょっとズレたかも」と、手を止めて確認する。

週に3回、これを何度も繰り返していました。

AirPods Pro 3は、Apple Watchを持っていない私にとって、運動中の心拍数を測ってくれる唯一の相棒です。

強力なノイズキャンセリングで、集中を助けてくれる存在でもあります

落として踏んだら、笑い話では済みません。

その不安を消すために買ったのが、AZLAの「SednaEarfit XELASTEC II for AirPods Pro 3」というイヤーピース。

結論から言うと、あの「ヒヤッ」とする瞬間が、ゼロになりました

このイヤーピース、ひとことで言うと
  • これって何?
    AirPods Pro 3専用に設計されたTPE素材のイヤーピースです。
    耳道に吸い付くように密着して、外れにくさと低音の締まり、ANCでの遮音性を引き上げてくれます。
  • 誰におすすめ?
    ジムやランニングでAirPods Pro 3を使っていて、落とさないか不安な方。
    純正イヤーピースの装着感が頼りなく感じる方。
    ノイズキャンセリングの効きを、もう一段上げたい方。
    通勤や移動中に、音量を上げ過ぎずに音楽を聴きたい方。
  • 良いところ
    運動中の「外れそう」がなくなる保持力。
    ANCオンのときの遮音性が明確に上がる。
    本体からの着脱がとにかく楽。
  • 注意点
    純正と同じサイズが使えるとは限らない(私はLが耳に入りませんでした)。
    皮膚に張り付く独特の質感で、装着時の微調整がしにくい。
    消耗品なので、いずれ買い替えが必要。
  • どこで買える?
    AZLA SednaEarfit XELASTEC II for AirPods Pro 3|Amazon
ホノブ

【この記事を書いた人】 ホノブ|30代・2児の父。ジム通いを始めてから、AirPods Pro 3の落下が本気で心配になった人間です。週3のトレーニングと書斎作業で使い倒したうえで、自腹で買ったイヤーピースを正直にレビューします。

AZLA SednaEarfit XELASTEC II for AirPods Pro 3
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • 運動中に一度も「外れそう」と感じなかった保持力
  • ANC使用時の静けさが、純正よりもフォームタイプよりも明確に上
  • AirPods Pro 3からの着脱が容易で、本体もイヤーピースも傷めるリスクが減る
  • 映画1本(約2時間)を通して着けても疲れにくい
  • 低音の量感と輪郭が改善する
デメリット
  • サイズ選びが難しい。純正と同一サイズを選ぶと着けられないかも
  • 耳から外すと、ほぼ必ず傘の部分が裏返る
  • お手入れに気を使う(タオルで拭くのは公式非推奨)
あわせて読みたい

目次

製品仕様:AirPods Pro 3専用に作られたイヤーピース

項目内容
品名SednaEarfit XELASTEC II for AirPods Pro 3
ブランドAZLA
対応機種AirPods Pro 3専用
素材熱可塑性エラストマー(TPE)
サイズ展開SS/S/MS/M/ML/L の全6サイズ
パッケージ構成同サイズ2ペア入り/近接3サイズ各1ペア入り

※スペックは株式会社アユート公式サイトの製品ページより。

この製品には、3つの独自技術が使われています。

ひとつめが、一体型アダプター設計

イヤーピースとAirPods Pro 3に装着するアダプター部分を、ひとつの一体構造として成形したものです。

これにより着脱をより簡単にし、イヤーピースが軸から外れてしまうことを防ぎ、密閉性も向上。

実際、純正イヤーピースよりも着脱がものすごく簡単です。

ふたつめが、可変厚設計

先端に向かって薄くなるテーパード構造を進化させ、傘の外耳側の厚みまで部分的に調整したものです。

耳の中の圧力を下げつつ、外部の騒音を遮断する狙いがあります。

みっつめが、12Hヘキサゴンフィルター

六角形と複数の幾何学形状を組み合わせた構造で、耳垢などの異物侵入を防ぎながら音の伝達を最大化します。

開発にあたっては、788人の外耳道分析と数万に及ぶサンプルテストが行われたとのこと。

数字を見た瞬間、「そこまでやるのか」と思わず声が出ました。


なぜ、純正でもKASOTTでもなくこれを選んだのか

理由は、ひとつです。

AirPods Pro 3をジムで落とすのが怖かったから

私はApple Watchを持っていません。

その代わり、AirPods Pro 3の心拍センサーで運動中の心拍数を確認しています。

マシンで筋トレをして、そのあとエアロバイクやウォーキングで有酸素運動に移る。

この流れを週3回、体づくりと減量のために続けています。

音楽がないと、正直まったく続きません。

つまりAirPods Pro 3は、私のトレーニングにおいて計測器でありモチベーション装置でもあるわけです。

ところが、純正イヤーピースも、それまで使っていたKASOTTのイヤーピース(シリコンに低反発の形状記憶フォームを組み合わせたタイプ)も、装着感がとにかく軽い

軽いのは美点でもあるのですが、汗をかいた状態でタオルを使うたびに、心臓に悪い思いをしていました。

この2つでは、ジムに行くと2〜3回はヒヤッとする瞬間があったのです。

ホノブ

床に落として、ウォーキングマシンに吸い込まれる未来まで想像しました。想像力だけは無駄に豊かです。

そこで目に入ったのが、体温で軟化して耳道に密着するというTPE素材のイヤーピースでした。

半ば張り付くように固定されるので運動中に外れにくい、というレビューが多く見られたのです。

遮音性が上がれば音質面でも良い方向に転ぶはず、という期待もありました。

あ、ちなみにこれ、Amazonアソシエイトから初めて受け取った紹介料で買っています。

このブログを読んでくださっている皆様のおかげです

ありがとうございます。


サイズ選び:純正Lユーザーの私が、Lを使えなかった話

ここは、この記事でいちばんお伝えしたいところです。

純正で使っていたサイズを、そのまま買ってはいけません

私は純正イヤーピースで、当初Mサイズを使っていました。

しかしフィット感に乏しく、Lサイズに落ち着いた経緯があります。

KASOTTでも同じくLサイズ。

ジムで使うようになってからは、ふとした瞬間に取れるのが心配で、なおさら大きめを選んでいました。

だから今回もLサイズを含むM/ML/Lの3サイズセットを購入しました。

しかし、Lサイズは耳に入りませんでした

理由は単純で、この素材がまったく滑らないからです。

純正やKASOTTはスベスベした表面なので、多少大きくても押し込めば入ります。

XELASTEC IIは正反対で、ネチョネチョと皮膚に張り付く質感

入口で引っかかった時点で、そこから先へ進んでくれません。

一方、MとMLはどちらも難なく入りました。

そして、どちらもフィット感がいい

ズレる心配がまるでない。

iPhoneの「イヤーチップ装着状態テスト」でも、MとMLの両方で「密閉されています」と表示されました。

なお、この記事では呼び方を「イヤーピース」に統一しています。

iPhoneの設定画面では「イヤーチップ」と表記されていますが、指しているものは同じです。

最終的に選んだのは、左右ともMLサイズです。

Mのほうが装着時の位置調整はしやすかったのですが、ジムでの保持力を優先してMLを常用しています。

つまり、純正でLだった私は、XELASTEC IIではMLに落ち着いたわけです。

サイズが1段階下がりました

ホノブ

耳の大きさは変わっていないのに、合うサイズが変わる。イヤーピースは奥が深いです。

このことから、私からひとつお願いがあります。

初めて買うなら、3サイズ各1ペアのセットを選んでください

同サイズ2ペア入りを純正と同じサイズで買ってしまうと、私のように「そもそも入らない」という事態が起こり得ます

左右で耳道の大きさが違う方にとっても、3サイズセットのほうが調整の余地があります。


装着感:体温で変形する前に、もう張り付いている

購入前、私はこう思っていました。

「耳に入れてしばらくすると、体温でじわじわ形が変わっていくのだろう」と。

実際は、違いました。

入れた瞬間から、もう密着しています

装着してから30秒後までの間に、体感できるほどの変化はありません。

もともとグリップの効いた素材なので、耳に入れた時点で仕事が完了しているのです。

公式サイトには体温で軟化して変形すると書かれていますし、素材としてはそのとおりなのでしょう。

ただ、使っている側の感覚としては「変形を待つ」時間は存在しませんでした。

これは期待外れという意味ではなく、むしろ即効性があるという話です。

長時間の装着も試しました。

書斎で映画を1本、約2時間。

着けっぱなしのまま最後まで観ましたが、疲労感はありませんでした。

圧迫感については、純正やKASOTTと比べれば若干あるように感じます。

ただ「気がする」レベルです。

その割に落ちる気配がまったくないので、圧迫感と保持力の交換レートとしては相当お得だと感じています。

外したあとの耳に、赤みやかゆみが出たこともありません。

ただ、ひとつだけ、毎回起こることがあります。

耳から外すと、傘の部分がほぼ必ず裏返ります

毎回これ。もはや様式美。

最後まで耳の中に貼り付いているせいで、本体だけが先に出てくる格好になるからです。

シームレスにケースにしまうことは叶いませんが、この粘り強さのおかげでジムでも外れる心配はありません(詳しくは後述)。

着脱のしやすさは、想像以上でした

これは購入前にまったく期待していなかった点です。

純正イヤーピースの着脱は、けっこう難しい。

私は無理に外そうとして、純正イヤーピースが少し破れてしまいました。

ホノブ

えいやっと勢いでやるのがコツ、と以前書きましたが、勢い余るとしっかり破れます。純正イヤーピースは素材が柔らかいですから…。

ツルツル滑る素材であるKASOTTもその次に難しく、素手ではほぼ無理。

布などを使って挟まないとグリップが効きませんでした。

XELASTEC IIは、この点が圧倒的に楽です。

そもそも滑らない素材なので、指が滑って空回りするということが起きません。

イヤーピースの着脱で苦労した経験がある方にとって、これは地味ながら大きな価値があります。


ジムで検証:一度も「ヒヤッ」としませんでした

ここからが本題です。

私が通っているジムの環境を、先にお伝えしておきます。

決して広くはありません。

マシンとマシンの間は、人がひとり通れる程度の隙間です。

マシンで筋トレをしている人、ランニングマシンで走っている人、フリーウェイトエリアでダンベルを持っている人。

いつ来ても、合わせて20人前後の利用者がいます。

天井のスピーカーからは、常にBGM及び施設のアナウンスが流れています。

マシンをガチャガチャと鳴らして使っている人もいますので、イヤホンを着けていないと「ちょっとうるさいな」と感じるレベルです。

この環境で、週3回使い続けました。

マシン筋トレ:意識すらしなくなりました

結果から言えば、外れそうになった場面は一度もありません

アシストチンディップ、バックエクステンション、アブドミナルクランチなど、頭の角度が変わる種目でも同じです。

KASOTTのときは、こうした種目で少し不安になることがありました。

落とすまでは行かないまでも、ちょっとずれる感覚があったんです。

しかし、XELASTEC IIに替えてからは、そもそも意識しなくなりました

有酸素運動:汗だくでも、タオルで拭いても外れません

マシンでの筋トレの後は、いつもエアロバイクあるいはウォーキングで有酸素運動をします。

私はとんでもない汗かきで、筋トレ後は玉のような汗が常時吹き出している状態。

特に顔面がひどい…。

だから数分おきに、タオルで顔や耳周りを拭うことになります。

購入前にいちばん不安だった動作が、この頻度で発生するわけです。

ただ結論から言えば、落とす心配はまったくありませんでした

一応は気をつけて拭いていますが、少し当たった程度ではびくともしない安定感

汗で耳の中が多少湿っている気がするときでも、外れやすくなったことはありません。

面白いのは、たっぷり汗をかいた後にAirPods Pro 3を外しても、XELASTEC IIはしっかり裏返ること(笑)

汗をかいても密着力が維持されている、何よりの証拠だと思っています。

1セッションを通しての落下回数は、当然ゼロ。

「外れるかも」と感じた瞬間も、ゼロです。

ヒヤッとしていた頃が、嘘のようでした。


ジムのノイズキャンセリング:ANCを入れた瞬間、別世界でした

比較の基準を、先にはっきりさせておきます。

これまで使っていたKASOTTのイヤーピースでも、ANCをオンにすればジムの喧騒は「数十メートル離れたような静けさ」になっていました。

つまり、出発点からしてすでに快適だったわけです。

その状態から何がどう変わったのかを、ANCのオンとオフに分けて見ていきます。

ANCオフでは、そこまで変わりません

まず、期待を裏切る話から。

XELASTEC IIを装着してANCをオフにした状態では、劇的な変化はありませんでした

体感としては「引き戸越しに聞いている」くらいの変化です。

物理的な遮音だけでジムの喧騒が消えるかというと、そこまでではありません。

ANCをオンにすると、まったく違います

ところが、ANCを入れると話が変わります。

KASOTTのときより、明らかに遠く感じます

ANCオフでは差がなかったのに、オンにすると差が出る。

少し不思議に思われるかもしれません。

Apple公式のサポートページには、最適な装着状態が見つかると最適な音質とノイズキャンセリングが得られる、と記載されています。

ANCの効きは、耳への密着具合に左右されるわけです。

イヤーピースを替えて変わるのは、この密着の部分でした(この話は記事後半の「気になる点」でもう一度整理します)。

マシンの作動音は、ほぼ聞こえません。

隣のランニングマシンで激しく走っている人がいれば、そのマシンの作動音がキーーーンと聞こえる程度

自分が使っているマシンの音も、ほとんど遮断されます。

天井スピーカーの音についても、面白い傾向がありました。

甲高い女性の声は、それなりに響いて届きます

一方で、低めの音はきれいにシャットアウトされます。BGMもほぼ聞こえません。

ホノブ

他の利用者の声や掛け声については、やばいくらいに聞こえません。もしかしたら誰かに声をかけられていたタイミングがあったかもしれません……(笑)

これだけ遮音されるので、音楽の音量も下げられるようになりました。

以前より小さい音量でも、周囲の音はほとんど聞こえてきません

結局のところ音圧が欲しくなって上げてしまうのですが、それは私の趣味の問題です。

外音取り込みは、変わらず自然

休憩中の会話やスタッフへの質問を考えると、外音取り込みモードの自然さも重要です。

こちらは、それまでと変わらず自然でした。

休憩中の会話も、スタッフへの質問も、支障はありません。

イヤーピースを替えても、このモードの使い勝手は変わらないと考えてよさそうです。


函館の市電で検証:低い音だけが、きれいに消えます

ジムだけでは、遮音性の話としてちょっと物足りない。

しかし函館には地下鉄などはありません。

それでも日常の移動でどう振る舞うのかも確かめたくて、函館市電に乗ってきました。

検証したのは、函館駅前から五稜郭公園前までの区間。

時間帯は20時ころです。

座席がすべて埋まる程度の混み具合で、立っている人は少なく、会話もさほどない車内でした。

ANCオフでは、驚くほど音が入ってきます

ここでも、良くない話から先にします。

ANCをオフにした状態では、車内の音がほぼそのまま聞こえます

「AirPods Pro 3には耳栓としての機能がほとんどないのでは」と思ってしまうくらいです。

特に低い音がよく入ってきます。

「ゴトンゴトン」「ガシャガシャ」という、いかにも電車らしい音が、そのまま耳に届きます

ここはジムでの検証と同じ結論でした。

XELASTEC IIは密着力が高いイヤーピースですが、物理的な遮音だけで静けさを作るタイプではありません

ANCをオンにすると、低音が消えます

ANCを入れると、様相が変わります。

体感としては、ANCオフのときの10〜20%程度まで軽減されます

面白いのは、消え方に偏りがあることです。

低い音はほとんど入ってこなくなります。

あれだけ主張していた「ゴトンゴトン」が、すっと引いていく

一方で、レールと車輪がこすれる「キーーー」という高い音だけは、それなりに入ってきます

ホノブ

ジムでも「甲高い女性の声だけは響く」という同じ傾向がありました。高い音が苦手なのは、ノイズキャンセリング機能の一貫した性格のようです。

そして、音楽を再生すると話が終わります。

うるさいと感じるほどの音量にしなくても、走行音はほぼ聞こえなくなりました

音量を上げて騒音を塗りつぶすのではなく、静かな土台の上に音楽を置ける。

この感覚は、耳にも優しいはずです。

車内アナウンスは、声によって聞こえ方が変わります

降車タイミングを窺うことを考えると、ここが気になるところでした。

音楽を止めた状態では、アナウンスはかすかに聞き取れる程度です。

ただし、声質によって差が出ました。

男性運転手の低い声は聞き取りにくく、女性の声による自動案内は耳に入ってきます

低音がよく消える特性が、そのまま出ている格好です。

そして音楽を再生していると、どちらの声も聞こえません

停留場を聞き逃したくない場面では、外音取り込みモードに切り替えるのが確実です。

外音取り込みは、外している時より聞こえます

その外音取り込みモードですが、こちらは少し独特でした。

空調の音や、遠くにいる人の声が増幅されて聞こえます。

AirPods Pro 3を着けていないときよりも、よく聞こえるくらいです

このあたりはイヤーピース云々というより、AirPods Pro 3の性能の高さが現れているものと思います。

降車のタイミングを掴むという目的には、十分すぎるほど機能します。

揺れても、外れません

装着の安定性についても触れておきます。

加減速のたびに体は揺れますし、吊り革を持てば腕も動きます。

それでも実に安定していて、外れる不安はありませんでした

乗降時の人の流れの中でも同様です。

強くぶつかって引っかかりでもしない限り、問題は起きないと感じています。

ジムで得た安心感がそのまま日常の移動にも持ち込める、ということです。


音質:低音の輪郭が、はっきりしました

試聴環境

  • 使用デバイス:iPhone 16 Pro
  • 再生アプリ:Apple Music
  • コーデック:AAC

主に聴いた曲

  • ポルカドットスティングレイ「テレキャスター・ストライプ」
  • サカナクション「いらない」
  • 米津玄師「IRIS OUT」

いちばん変化を感じたのは低音でした。

量感が厚くなり、輪郭がぼやけなくなりました

耳道内での密着力が上がったことが、そのまま効いているのだと考えています。

高音については、刺さる感じが弱まりました。

久しぶりに女性ボーカルの曲を聴きましたが、耳に刺さる感覚はありません。

中音域のボーカルも、低音が締まって高音の刺さりが減った分、よく聞こえるようになった印象があります。

ここは「気がする」レベルの差ですが。

一方で、音場の広さや定位に変化は感じられませんでした

もともとAirPods Pro 3は音場が広く定位も良いので、イヤーピースで動かせる領域ではないのでしょう。

純正やKASOTTとの音質傾向の違いは、正直なところ言語化しにくいものがあります。

わかりやすい変化ではありません。

ただ、低音の響き方が良くなったおかげで、どの曲を聴いても音圧に不満を感じにくくなったのは確かです。

もっとも、Nothing Earのような音圧には物理的になりません。

そこを求めるなら、イヤホンごと選び直す話になります。


心拍センサーへの影響:ありませんでした

Apple Watchを持たずにAirPods Pro 3で心拍数を測っている身としては、ここが崩れると本末転倒です。

結論から言えば、影響はありませんでした

純正イヤーピースのときも、ヘルスケアアプリを開いて数分すると心拍数が表示される、という挙動でした。

XELASTEC IIに替えてからも同じです。

測定が断続的になったり、不自然な値が出たりする場面はありません。

MとMLでサイズを変えても、精度の差は感じませんでした。

装着位置や角度を調整する必要もありません。

ホノブ

センサーは皮膚に密着していることが前提の機能なので、密着力が上がるこのイヤーピースとは相性が良いのだと解釈しています。

なお、Apple Fitness等のフィットネスアプリでの記録比較は行っていません。

あくまでヘルスケアアプリでの表示に基づく評価です。


ケースとの相性:問題なしです

サードパーティ製イヤーピースで気になるのが、充電ケースに収まるかどうかです。

装着したまま、問題なく収まります

蓋も完全に閉まりますし、充電も正常に始まります。

さすがAirPods Pro 3専用設計、といったところ。


お手入れと耐久性:公式の方法を確認しておきましょう

週3回のジムと、書斎での数時間の使用。

これを続けていると、さすがに汚れてきます。

汗と耳垢がそれぞれ付着しますし、使用後に拭いてはいるものの、写真に撮って載せたいものではありません(笑)

ホノブ

この記事に汚れたイヤーピースの写真がないのは、そういう事情です。ご容赦ください。

ここで、声を大にしてお伝えしたいことがあります。

タオルで拭き取るのは、公式では推奨されていません

タオルの繊維が付着する恐れがあるためです。

公式のお手入れ方法は、次のとおりです。

STEP
常温の水またはぬるま湯を用意する

STEP
イヤーピースを手のひらに置き、もう片方の手に水を少量つけて、優しく撫でるように汚れを落とす

STEP
洗浄後は水気を取り、自然乾燥させる

強くこすったり、無理に引っ張ったりすると破損の恐れがあるとのことなので、そこは気をつけてください。

私も「水洗いしていいものか」と悩んでいたのですが、公式に手順が示されているので安心しました。

形状の耐久性についても触れておきます。

Amazonのレビューに「溶けた」といった表現が見られたので身構えていましたが、約2ヶ月使ってきた私の範囲では、形状はまったく崩れていません

左:Lサイズ 右:MLサイズ

なお、保管状態などで変形してしまった場合の戻し方も公式に案内があります

80℃以上のお湯に約60〜70秒浸してから、冷水に約20〜30秒浸し、水気を切って陰干しする、という手順です。

イヤーピースは消耗品ですから、正常な形に戻らない場合は交換してくださいとも書かれています。


気になる点:手放しで褒められるわけではありません

買う前の私が知りたかったのは、たぶんここです。

使っていて引っかかった点を、順番に挙げていきます。

ただし、そのうちひとつは、調べてみたらこのイヤーピースの責任ではありませんでした。

サイズ選びが、純正と一対一で対応しません

繰り返しになりますが、これがいちばんの注意点です。

純正でLサイズだった私は、XELASTEC IIではLが耳に入りませんでした

滑らない素材ゆえの特性なので、慣れの問題でもありません。物理的に入らないのです。

「せっかく買ったのに耳に入らない!」という問題は、3サイズセットを選べば回避できます。

しかしそれは、裏を返せば使わないサイズが手元に余るということでもあります。

私の場合、Lサイズは出番のないまま箱に眠っています。

装着時の微調整がしにくいです

滑らない素材の裏返しです。

耳に入れたあと、位置を少しずらして調整する、という動作がやりにくい。

MサイズよりMLサイズのほうが、この傾向は強く出ます。

一度で決まらないと、抜いて入れ直すことになります。

そしてその時、十中八九、裏返ります(笑)

圧迫感は、ゼロではありません

純正やKASOTTと比べれば、若干の圧迫感があります。

「気がする」レベルではありますが、耳への当たりが柔らかいイヤーピースを求めている方には、この方向性は合わないかもしれません。

なお、ここで言う圧迫感は、耳道に当たる物理的な強さの話です。

ノイズキャンセリング特有の「耳が詰まる」感覚とは別ものなので、混同しないようにお伝えしておきます。

(後者については次でお話しします)

遮音がANC頼みなのは、イヤーピースのせいではなさそうです

ジムでも市電でも、ANCをオフにすると外の音がかなり入ってきました。

ただ、これをXELASTEC IIの短所と呼ぶのは公平ではないと考えています。

私はこれまで、純正・KASOTT・XELASTEC IIの3種類を使ってきました。

作りも素材も同じではありませんが、ANCオフのときの遮音の弱さは、どれも似たようなものでした

変数を替えても結果が変わらないなら、原因は別のところにあります。

小さな筐体に、いくつもの役割が詰め込まれています

Apple公式の技術仕様を見ると、AirPods Pro 3には「均圧のための通気システム」が搭載されていると明記されています。

装着時の圧迫感を抑えるための構造で、外部音取り込みモードにも活用されているとのことです。

どの穴がその役割を担っているかまでは公開されていないので、断定はできません。

ただ、AirPods Pro 3はもともと、物理的に密閉して静けさを作るタイプではない

そう理解しておくのが実態に近いと感じています。

変えられるものと、変えられないものがあります

ここまでの話を、整理しておきます。

イヤーピースを替えて変えられるのは、耳道との密着具合だけです。

本体に開いた通気の構造は、どのイヤーピースを使っても変わりません。

だから、密着で決まるものは改善しました

ANCの効きと、低音の量感です。

一方で、本体の構造で決まるものは据え置きでした。

ANCをオフにしたときの遮音です。

ジムでANCオンのときだけ差が出たのも、音質で低音だけがはっきり変わったのも、同じ理屈で説明がつきます。

イヤーピース選びで期待していい範囲と、そうでない範囲

この線引きを知っておくと、買い物の失敗が減るはずです。

そしてこれは、欠点というよりトレードオフです

密閉を緩めている引き換えに得ているものは、はっきり体感できます。

AirPods Pro 3は、ANCをオンにしても耳が詰まるような圧迫感がありません

以前レビューしたNothing Earでは、ANCを効かせると耳の奥が塞がれるような感覚がありました。

ノイズキャンセリングイヤホンにはつきものの症状です。

AirPods Pro 3には、それがない。

密閉を少しだけ緩めて圧迫感を逃がし、その代わりに足りない遮音はANCで補う

そういう設計思想なのだと理解しています。

遮音性能と装着の快適さを天秤にかけて、快適さを選んだ。

その判断の結果が、あの「ANCオフだと聞こえる」だったわけです。

映画1本を通して着けていても疲れなかったのは、XELASTEC IIの装着感だけでなく、この本体側の性格も効いているはずです。

ですので、静けさが欲しい場面では素直にANCをオンにしてください。

これはXELASTEC IIの限界ではなく、AirPods Pro 3という製品の性格です。


総合評価:運動する人には、迷わず勧められます

こんな人におすすめ
  • ジムやランニングなどでAirPods Pro 3を使い、落下が心配な方
  • 純正イヤーピースの装着感が頼りなく感じる方
  • ノイズキャンセリングの効きを一段上げたい方
  • 電車やバスでの移動が多く、走行音を抑えたい方
こんな人には向かないかも
  • イヤーピースは柔らかく軽い当たりが好み、という方
  • 装着時に細かく位置を調整したい方
  • 音場や定位の劇的な変化を期待している方
  • 消耗品にコストをかけたくない方

まとめ:不安が消えると、トレーニングそのものが変わります

買ってよかったか。

それはもう、間違いなくよかったです

サイズ選びの落とし穴があり、装着時の微調整はしにくく、外すたびに裏返る。

正直、扱いにクセのあるイヤーピースです。

それでも後戻りできないと感じるのは、「外れるかもしれない」という不安が完全に消えたからでした。

ヒヤッとするたびに、トレーニングの集中は途切れていました。

タオルを持つ手にも、無意識に気を使っていました。

その小さな中断が積み重なると、1時間のトレーニングの質そのものが変わります。

イヤーピースを替えただけで、私はマシンの重さと、自分の呼吸だけに集中できるようになりました

スペック表には、そんなことは書いてありません。

また、単純に、音質面でも恩恵があります

低音が締まり、音圧が高まって聴こえる。

ANCの効き目もアップしたことで、さらに好きな音楽に没頭できるようになりました。

イヤーピースの素材による密着度合いが、外れにくさにも音質にも寄与しています

私はしばらく、他のイヤーピースに目移りすることはなさそうです。

あわせて読みたい

限られた時間の中で 質の高い選択をしたいあなたへ。

迷いをなくすお手伝いができれば幸いです。


※この記事で紹介している商品リンクには、Amazonアソシエイト、楽天アフィリエイト等のアフィリエイトプログラムを利用しています。自分で購入して使ったものを正直にレビューしていますので、参考にしていただければ幸いです。リンク経由で購入いただいた場合、紹介料をいただく仕組みですが、価格が変わることはありません。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次